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ダライ・ラマ チベット文化の継承を呼びかける

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2001年11月20日
ダラムサラ(トリビューン・ニュース)

チベット人の精神的指導者であり政治指導者でもあるダライ・ラマが、今日、チベットの若者たちに呼びかけて、不幸な事件の数々とチベット在住の人々の悲惨な状況について、世界に伝える責任を担うように求めた。

亡命中のチベット人青年は、豊かな文化的伝統を継承するばかりでなく、現在中国占領下にあるチベット在住の同胞たちの悲惨さと苦難を、国際社会に認識させるという重要な役割を果たさねばならないだろうと、ダライ・ラマは語った。

これは、マクロードガンジのテクチェン・チューリン(メイン・テンプル)で行われた、ダライ・ラマの即位60年及び治世50年記念祝賀年の成功を祝う儀式で語ったものである。ダライ・ラマの長寿と幸福を祈願する特別の祈祷が早朝から行われた。スラジ・バーン ヒマチャル・プラデーシュ州知事、チベット亡命内閣首相、チベット議会議長、亡命政府閣僚及び職員らが、ダライ・ラマの長寿と安全を祈願する僧侶たちの祈りに加わった。

チベット仏教四大宗派(ゲルク、サキャ、カギュ、ニンマ)の座主、また、ボン教座主も加わった。

「明らかに、我々の宗教と文化こそ、我々の最大の力です。しかし同時に我々は、急速に変化する国際社会に伍して行かねばならないのですから、近代的知識・技術の修得において、中国に遅れをとることはできません」と、ダライ・ラマは述べた。亡命政府によって運営される学校で学ぶ子供たちは、近代的知識を得るため他者に依存することがないように知識を修得しなければならないのだと語った。

またダライ・ラマは、インド在住のチベット人難民に対して過去40年間にわたって手厚い援助を提供してくれたとして、インド国民とインド政府に感謝を表明した。

この式典でのスピーチで、スラジ・ハーン知事は、ダライ・ラマは、非暴力の手段によって平和と調和をもたらす努力を続けている平和の使徒であると述べた。

チベット舞台芸術研究所(TIPA)の芸術家による伝統儀式舞踊を含む演目が、この式典で披露された。

シムラ:
シムラ周辺のチベット人居住地では、火曜、ダライ・ラマの即位60年及びチベット政府治世50年の記念祝賀年の最終式典が行われた。

J.P.ナッダ ヒマチャル・プラデーシュ州厚生大臣をこの盛大な式典の主賓に迎え、学童や僧侶によるチベット伝統舞踊や宗教仮面舞踊が披露された。

式典に先立って、チベット亡命政権福祉担当官のクンガ・ドルジェ氏が、この記念日の重要性を会衆に説明し、チベット人に対するダライ・ラマの偉大な指導力について語った。